Jin Nakamura log

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Debut

油や年間パンフレットが校了となり近々配布となります。今年のオープンは4月23日(土)から。例年にも増して盛りだくさん、内容も充実となっております。是非おでかけください。

さて今年の表紙を飾るのは知る人ぞ知る…気づいていた人は気づいていた…見えてた人には見えていた…「油小僧」です。もともと油やには何かしら気配はあったわけですが、“まっくろくろすけ”みたいに人の出入りが増えれば増えるほどそういった類いのモノの気が少しずつ消えていきつつあるなかで、それでもなんとなくいるような…いやどちらかというと、いて欲しい的なキャラなのね。

ま、ひらたく言うと妖怪なわけで、一般人はふつう見えないわけで。ということでここ数年、女将の方から早くフツーの人にも見えるように視覚化しなさいとのお達しもあり、ついに開業5シーズン目にしてお出ましとあいなりました次第。

今回視覚化担当してもらったのはArt Project 沙庭でも企画させていただいた画家・飯島洋子氏。日頃得体の知れぬモノをチョイチョイ目撃してるらしいのでチラッと矛先を向けたところ思った通りわりとすんなり生み出してくれた。(本人は産みの親は油やにいて自分は育てただけだと言っている)

実は小僧については今まで何人かに視覚化を試みてもっらていたのだ。自分でもトライしてみたのだがなんかとてもヘンテコな絵になったような記憶がある。まあとにかく今回オフィシャルな容姿としてはこれで公認としてよかろうが、それはそれとして人それぞれの小僧がいていいと思っている。現実世界においてであっても人はそれぞれ同じモノを見ている気でいるが水晶体を通し脳で画像処理された映像は個々に当然差があるはずなのだ。あなたが見えているように僕は見えていない。だれも他人の脳の中をのぞくことはできない。

同じ風景やモノを描かせても人それぞれなのは単純に画力とか個性だけの問題ではないような気がする。師匠の絵をみるといつもそう思う。この人にはこう見えているのかと…。

話はそれたが、とにかく小僧はデビューしました。かわいがってやってください!

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2015油やオープン

もっと早く告知すればよっかたのだけれどいつもギリギリ…。境内アートでお見逃しの方は是非「仏果山海圖」(下図ですが)軽井沢おいわけにてご覧ください。境内でご覧になった方もまた場所がかわれば見え方も変わる…ということで二度見大歓迎。

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work space

仕事場というものは作家の芸風を十分に反映するものだと思うが、そういう意味では自分の制作現場はまったく大作に向いていないということを改めて実感する。(けして狭い仕事場ではないのだが、いかにもモノが多すぎる)

あたりまえだが僕は過去こんなサイズの絵を描いたことがない。まずは左双から制作にかかるわけだが、その時点でふと思う…どこで描くんだ?

というわけで使える壁面(本棚だけど)はここしかないとう場所に仮設イーゼルを製作するところから仕事が始まった。右双左双分の下図・原画制作含めて概ね今後2〜3年はこの風景とともに暮らすこととなる。

サイズ感が経験値のない世界なので十分な自信があるとは言えないが、全く歯が立たないわけでもなかろうとも思う。いずれにしても乗りこえなければならないハードルなんだなと。

四曲一双屏風「仏果山海圖」。おいおい制作状況レポートしていきます。現時点で1/4サイズ下図の下図が概ね完成。境内アート(4月18・19日)にてまずは原寸下図の公開を目指します。

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油や会議

11月4日を今期最終営業日として油やもストーブリーグに入って2Wほど。来年GWの再開業に向けてこの冬どれだけたくわえるかが問われているところです。…とうわけで最近まで油やロビーの暖助クン(薪ストーブです)周辺によりそって月2のペースでとりおこなわれてました建設的激論会議、現在油やさんはすでに冷蔵庫状態のため今回より同敷地内、当プロジェクト理事著経営の追分コロニーさんのやはり薪ストーブ前のブックカフェにてぬくぬくと…(やはり軽井沢の冬は薪ストーブが似合いますな)。

手応えと課題をかかえたあっという間の3ヶ月だったわけですが、来期も僕らはポジティブ+楽観+妄想思考で(現実思考は理事長が一手に…ゴメンナサイ)突っ走ります…たぶん。TORICO printmaking studioさんにでは写真系ワークショップ、ギャラリー猫町さん、ART Project沙庭でも本編企画の充実はもちろん、企画作家によるアーティストワークショップの予定もめじろ押し。おとしぶみ工房さんでもスタジオ公開や子ども向けの版画系講座も検討中。北上古盤堂さんのDJイベントもよりパワーアップしそうな気配ですし、その他コンサートやら月一の骨董市やらJR企画タイアップやらなんやらで、とにかく2013年の油やさんに乞うご期待!…ということでしばし僕らのストーブリーグは延長戦が続きます。あ、そんな一環でちなみに僕、ついに古書店経営新規参入の気配ありで今月、神保町古書会館あたりに出没してるかも。といわけで当面コロニーさんに弟子入り状態です。その顛末はまた後日。

TERA-project

仕事先の諏訪からとっぷりと暮れた長野道を北上して長野市更埴JCTでおり、以前から一度訪れてみたかった古刹・信州の長谷寺へ。友人のジャズサックス奏者・仲野麻紀が出演するコンサート「musique pour quatre mains et une bouche/四つの手とひとつの口のための音楽」開演直後になんとか駆けつける。今どき寺でジャズコンサートなど特に珍しくもないのだが、おそらくこんなことが成り立ち得るのは日本くらいだろうな。今回の彼女の相方・ギリシャ人ピアニスト、ステファン・ツァピス氏も言っていたが厳格なヨーロッパの教会などではなかなかそういうことはあり得ないようで、そういう意味では昨今の日本のモンクは心が広い…というかなんでも有り。京都・奈良あたりの観光資源的寺院はさておき、だいたいフツーの人が寺を訪れる理由は極端に限られるものだ。僕は以前からお寺でお葬式をやらなかったらいいのにと思っていたのだが、実際最近はそういう場所も少ないがあるらしい。もちろん死者を弔う気持ちも大切だが、死ぬことと同じくらい生きることにアプローチするお寺があってもいいじゃないかな…ていうか寺って本来そうでしょ。葬式するとこじゃないのよ…というわけで最近一部諸兄にはなにげに漏らしていた「TERA-project」あらためてなんとならんかなー。一般的なお寺は故人のお葬式・法要関係がメインの収入源でしょうから、それをしないとなると普通に考えるとやはり企業スポンサードあるいは助成金などを受けないと難しいね。何しろたしかに寺の維持管理にはお金がかかる。あたらしく寺院を建立したりすると莫大な費用が必要なわけで。例えば長野県で実施されている助成金に「地域発 元気づくり支援金」てのがある。元気づくりでお寺を建立…ってどうよ。ま、最初はさ、そんな立派なのじゃなくていいんだよ。軽トラに積んで組み立て移動式みたいなさ。車には協賛スポンサー名がはいっちゃったりして。鎌倉仏教の教祖さんも昔はみんな辻説法でしょ。かの親鸞さんだって最初から本願寺持ってたわけじゃぁないんですよ。あ、ちなみに僕は教祖とか坊さんムリですから、そういう能力ないし(でも般若心経は最近覚えたけど)。あくまでもTERAプロデューサー(あやしい…)、といより正直いうと寺には自分の創りたいものすべてアイテムとして揃ってるってことなんですけどね。てことは教祖募集!か。だれか良い人おらんかなーって、けっこうまじめなのよ。ちなみにTERA-projectのTERAは漢数字表記だと一兆ってことですね。仏教界では例えば「那由多」は10の60乗、「不可思議」は10の64乗、1劫 = 43億2000万年…などと気の遠くなるような数字表現が普通に出てくるのでネーミングとしてもちょうどいいんじゃないでしょうかね。ちなみにちなみに「刹那」(10のマイナス18乗)「虚空」(10のマイナス20乗)なんだって、こっちもなんかスゴイ感じ。

time-lag diary-2

忘れちゃうまえにやっぱり「野菜ってこんなにに美味しかったんだ!」お食事会の報告しときましょ。こんな感じです、なんかよいでしょ。油や・ART PROJECT 沙庭をオープンさせるにあたりアートもよいけれどもう一つナニかがたらんなー…って思いついた食空間「蝙蝠」。まずは最初の一歩です。神戸在住の料理人(実はアーティストでマッサージ師)玻那さんの協力で実現。僕なんかとっても似合わないサーブなんかもやっちゃったりして、でもそんな完璧じゃない感じもそれなりに楽しんでもらったみたいで。厨房まで聞こえてくる食事をしながらの皆さんの笑い声がこんなにうれしいものだとは…。

油やプロジェクトART PROJECT沙庭は明日展示替えとなり、いよいよ9月からは「たかはしびわ+吉村正美展」が始まります。よい意味で(2度書きますが、よい意味で…)ヘンタイ的な芸風なお二人。僕は好きです、乞うご期待!で、少々早い情報ですがその次、10月の企画「Lithograph-Black & White 5-Artists 2012」の準備がすでに始まっております。

僕個人としても大変お世話になっていますリトフラフの刷り師・梅田さんにこの度全面協力をいただき実現した企画。イメージサイズ・描画方法・用紙・刷り色等を統一規格とし、同条件の中でガチで参加作家の個性的な表現と描画力を際立たせるちょっとスリリングな競演企画というわけです。

参加作家は小山利枝子+いいじまようこ-玻那+ビオンディ・チョッパー+ホントは、たかはしびわとくるところだったのだけれどびわ氏は諸事情により2013年参加といことになり、いちおう保険でとっといた企画者本人のナカムラジンが急遽まさかの5人目のピースとして参加というイレギュラーな事態。今回はプロデューサーとして高みの見物と目論んでいたのにどないしましょ(汗)…。

すでに3人の女性アーティストは梅田版画工房にてレクチャーをすませ、それぞれの手元には格闘用の刷版も届き各自制作に着手…という段取り。残る二人チョッパーくんと僕が本日工房に赴き試作。自分で決めたこととはいえイメージサイズ:62×73cmのアルミ版は実際に手にしてみるといやはや大きく描きがいがあるなんてものじゃないですな。これを自分の手を汚さずひとにやらせて、興がのればエラそーにダメだしのひとつも…なんて不遜な計画を秘かにねっていたわけですから、当然プレッシャーもひとしおです。ま、そんな裏事情も含めて楽しんでいただけたら企画者としては本望でしょうか(作家としては……ですが)。

ちなみに本日の試作。写真下左がチョッパー氏、右がjin3。いずれも描画直後、製版前の状態です。

Triennale

9:00amに思い立ち、夕方の会議6:30pm帰参可能だろうと計算し、急遽新潟県十日町市へ上信越道を北上。

過去4回まだ一度も行ったことなかった「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」里山アートツアー。十日町松代エリアはホント美しい里山が広がる場所。アートなんかなくても充分ステキな風景だし、世界中から集められた創造物は見ようによってはかえってジャマ…かな(ま、自分でもオファーがあれば喜んでツクルだろうな、作家ってそういう性だからさ)。でもアートがなければ多分ほとんどの人はココを訪れることはなかっただろうし、ココの美しさを顧みなかったかもしれないし、そういう意味では反面的には必要だったのかもね。町おこしの手法としてはとても成功してる雰囲気です。

帰りは長野新潟県境エリアをぐるっと一周する感じで時間的余裕を持って関越道南下コースを選択したのだがこれが大失敗。帰省ラッシュってまだ続いてたのね〜。下り線上信越道との分岐藤岡JCTに後一歩のところ(考えてみたらココ上り線の一部)で渋滞にはまり、その分ぴったり1時間会議遅刻。ゴメンナサイ!

高地回遊

八幡屋ファームに行く前に。友人の映像作家・MACHIDA氏企画のTOPOSプロジェクト-高地回遊をちらっと。とはいっても飯綱高原の主だった各会場は折しものきなみ火曜日定休ということで今回は唯一開館していたペンション・アンデルセンに赴き、こちらも友人で日頃お世話になってるリトグラフ刷り師・梅田明雄氏(今回は作家として参加)の展示を拝見。寝室の一室を展示会場にしている。最近はアートフェアなんかもこんな雰囲気がよくあるよね。作品は文字がテーマということのようだ。

直前いろいろ

いよいよ油や開業が直前に迫ってきました!7/21(土)GRAND OPENの書類一式300通以上を封入、関係各位に発送し、先日は館内にて記者会見(なんかスゴソーでしょ)。秘密の口福スペース蝙蝠のメインテーブルなどをすったもんだしながら制作しつつあたふたした日々なのです。昨日は沙庭企画のインスタレーション作家・佐藤比南子氏来館。本日から泊まり込みで制作に入り、ますます緊張感がたかまりつつありますね。*詳細はサイトをご覧ください。

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さて、そんな中。私事ですが(ま、当ブログそのものがワタクシゴトですけど)しばらく前からなんとなく…どーなんだろ…とか思いつつ始めてたFB。現在諸事情で私、閲覧・カキコミ出来ない状態です。要するに迷惑メール対策のため途中でメルアド変えてその後パスワード忘れてたことに気付き一旦ログアウトしたら入っていけなくなっちゃったってマヌケな始末。なので友達リクエストはじめ各お誘い等のアプローチに一切対応できませんのでゴメンナサイ。そのうち気が向いたらまた新しいFBアカウント取るかもですが、いつになることやら。FBは反応があって面白くはあるもののなんとなく自分に合うのかどうか???のままお試し期間で使用中でしたが、こんなこともあって自然の流れでしばしまたblogオンリーな感じになりそうです。なお、油やプロジェクト内では住み込み妖怪「油小僧」がパーソナルキャラになった多重人格FBの一人格として登場するかもです。そちらではまたよろしくということで。