いよいよ境内アートの4月です。トータル12回目を数え今年の出展者はアート部門が54組、クラフト部門が88組。内それぞれにギャラリー参加枠としてFLAT FILE とギャラリー夏至が参加。加えて2011年度の境内企画作家として建築家・縣孝二の「酒室」(「真澄」宮坂醸造/諏訪と「米川」高沢酒造/小布施の2社の協力を得て実現)と森を考えるグループ「森のわっこ」の皆さんによる廃材を利用した小さなお家が境内に出現します。さらに全国区で話題の小布施町立図書館「まちとしょテラソ」プロデュースの「一箱古本市」(リンゴ箱支給)も回廊にて開催。その他フードコートや苗市・骨董市も充実の多目的イベントとなってます。今年は春がゆっくりとすすみつつあるようで、当日は境内及び「どんぐり千年の森」の桜がちょうど満開かも。4/16(土)17(日)信州小布施にお越し下さい。以下に出展者リストと会場図のPDFデータをリンクしておきます。
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いのち
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- On 30 3月 | '2011
現在トップページ画像の「命字系」は、もともと2年間続いた信濃毎日新聞社掲載の月一回のコラム「やまと言葉の倫理学」(文:竹内整一/鎌倉女子大教授)のための挿画として最終回分に制作したもの。毎回タイトルが先行して竹内先生より送られてくるのだが、今回も3/26掲載分のテーマとして3/10に僕の元にメールにて「いのち」という言葉が送られてきた。震災の前日である。送られた先生はもとより編集担当者そして僕も偶然とはいえ驚きとともに複雑な思いであったことは間違いない。結局最終回のタイトルは「つねなし」(=無常)に変更されたが、先行して制作が完了していた「命字系」はタイトルが替わっても内容にそぐうものとの判断でそのまま掲載されることとなった。
今回、新聞掲載時にはもともと入れてなかったメッセージコピーをレイアウトしてA2ポスターとして制作することにしました。200枚に作家サインとエディションNo.を入れて価格500円以上ということで販売し、収益金の全てを社会福祉協議会等の団体を通して今回の災害復興支援の義援金として寄付します。ポスターは「菜の花 暮らしの道具店」4/9〜17(小田原)、「境内アート」4/16・17(小布施)、FLAT FILE(長野)、元麻布ギャラリー(佐久)などで購入可能です。ご協力いただければ幸いです。*タイトル「命字系」の“系”には“つながること”という意味があります。この地球上に生きるひとつながりの命たちをイメージして制作しました。
CABOT COVE meeting
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- On 29 3月 | '2011
軽井沢追分のカフェ・CABOT COVEにてTOPOS会議。参加者:たかはしびわ・丸山玄太・町田哲也と私。+町田氏はご息女JK16才ご同伴。如何に可愛らしいとはいえジョシコーセーが一つ屋根の下に存在するという緊張感をヤツは日常としているわけでなかなか大したものである。男系小僧三人を養育中オヤジには全く想像のつかない領域なり。
それはさておき進行・進捗状況など一通り町田氏より説明を受けまた全体像に一歩近づく。もとよりその件については事前に参加作家同士の連絡用サイトで逐次送られてきてはいるのだが、その辺をつっこまれつつもやはり本人の声の抑揚や、けだるそうな表情などを垣間みながら受け取る言葉が腑に落ちる。
彼が提案するtopos packageのプランは興味深い。一人の作家が制作(あるいはデザイン)したプレゼンテーション用フォーマット(平面作家であれば、極めてオリジナリティに富んだ額装のようなモノ)に従い他の参加作家も中身のソフトのみ入れ替えてこの企画に参加するという趣向。フォーマット制作は順次持ち回りとなるので、提案の仕方によっては平面作家なのに立体作品を強要される場合もありで、自分の潜在能力を試す意味でも興味深い。自己完結型作家のための能力開発教材(workshop for artist)的意味合いもあるかもね。…という一連がこのプロジェクト内で完結していてもやはり仕方がないので、しかる後 “あそびじゃないよ…” っていう大人な取り組みになるかどうかがためされることになるだろう。ヤツにしても自分にしても養育者の一部が社会人となるような年齢ともなるが、作家としての更なる自立の模索はまだまだ続きそうだ。
首都へ
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- On 22 3月 | '2011
境内アート選抜展(神楽坂)オープニングパーティー出席のため上京。軽井沢・群馬方面作家乗り合わせで車で移動という手段も当初考えたがガソリンが手に入りにくいこともあり各自移動可能な人は新幹線でということになる。予想に反して上り線乗車率はほぼ100%な感じで人は結構動いているという印象。しかもリュックやスーツケースなど大きな荷物を携える人が多く、直接的に被災地へということでないにしろ、そこココで不足気味の物資を届けようとする姿にも見てとれた。震災以来10日ぶりの東京駅は当日が曇天ということを差し引いてもかなり薄暗い印象。下りのエスカレーターは全て止まっており地下通路も概ね30%ほど照明はダウンさせているようだ。常時まぶしいほどの明るさに慣れてしまっていると少し暗いというだけでなんとなく一瞬不安感を覚えるが、そういうものだと思ってしまえば格別の不便を感じることもない。ピクトサイン等はもともと識別しやすくできているし、階段を使って歩くことは体にもいいわけで、通常これでいいんじゃないかな。そう考えるとやはり今まで消費を越えた浪費をしてきたことは否めない。節電しましょ。そして不安な気持ちはわかるけど買いだめはやめましょうね。
さて件のオープニングパーティー。こちらも予想以上に大盛況でございました。東京近郊の参加作家はもとより神奈川・長野方面からも多数参加。こんな時期なのに皆さんありがとね。そしてなにより境内アート実行委員会事務局代表として地元小布施町のbunya・木下氏も駆けつけ「境内アート開催宣言」を高らかに。一部開催を心配する声もあっただけにその一声に一同喜びもひとしおです。みなさん4月桜舞う頃、信州・小布施にて元気にお会いしましょう!
神楽坂
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- On 20 3月 | '2011
一時期開催が危ぶまれた「境内アート選抜展」だが、こういう時だからこそやりましょう!と言うことで予定通り本日から神楽坂・えすぱすミラボオで開催されております。19日も都内近郊の出展作家の皆さんが多数お集りいただき搬入・展示を手伝っていただいとのことで有り難いかぎり。明日21日には時間を1時間繰り上げて4:00pmよりオープニングパーティーも開催されます。お時間のある方、このところのBad newsで気分が晴れない方、気晴らしに、そしてお気軽にご参加くださいね。
アートに泊まれる?
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- On 10 3月 | '2011
もう一つアートプロジェクト。設計室「空」代表/建築家・縣孝二氏による“アートに泊まろうプロジェクト”が信州の奥座敷・志賀高原HOTEL JAPAN 志賀を舞台に進行中。70年代あたりに建てられたであろう老朽化した棟を1フロアづつ順次アート化していく計画。2月中旬までに素案を上げる予定だったが、結局pdfデータを送信したのは今月に入ってから。12名の参加作家のうち宿題未提出の最後の3人組の一人だったそうだ。かなりタイトな予算の中での計画なのでプロデューサーの縣氏、仕事とはいえ作家とクライアントとの間に入って孤軍奮闘の様子。僕らの手がけている境内アートもそうだが、TOPOSも本件もいわゆるミュージアムやギャラリーという“ハコ”を持たない企画者が“場”の持つチカラに添いながら、または引き出しながらマネージメントも含めて組み立てていく社会的にリアルな取り組みとなることを大いに期待したい。またそういった思考(試行・志向)を持ちながら創れるクリエイターがどんどん増えていってほしいとも思う。さて、参加者全員に各作家全てのプランを送る便に間に合わなかったので、さりげなくココで公開しておく。いろいろ迷ったが結局やっぱり当初案通り「双六ルーム」になるかも。今後予算折衝になるのでどこまで実現するかは未定だが…。明日からは劇団研究所ワークショップのためしばらく上京。
TOPOS
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- On 8 3月 | '2011
トポスとはギリシャ語で「場所」の意味だが、友人の作家・町田哲也氏が最近この言葉を拠りどころに一つのアートプロジェクトをスタートさている。僕自身この件について未だ全てを正確に把握できてはいないのだが、フェチなモノヅクリでヒキコモアートを決め込むしか術のないような今の業界の閉塞的状況を少しでも是正していこうという行動には共感できるので、今回は彼の掌で遊ばせてもらおうと思っている。ま、いつものことで “やりながら考えればいいでしょ” ってことである。ただヤツの手法により、思いつきやら課題やらが一日と置かず配信されてくるので、一応眺めては見るのだがなかなか対応できずにいる。どうもモニターを通して眺める文字は苦手だ(といいつつも自分でもこうしてログってたりするのだが)。そんなわけで画像と文章を送るようにというミッションはだいぶ前に与えられていたらしいのだが全く把握していなく、本人にあったおりに改めて直接アナログ的に念押しされ、あきれられるという始末。以下に提出用文章の素案を記載。もう少し推敲の後、期限の3/15までになんとかしたい。
かなりささやかなペースで制作している色絵陶器の酒器(ぐい呑み)のパッケージとして思いついたバナナ箱のリメイクキュービック。伝統工芸界では桐箱にウコンの布地で包み入れるのが一般的であるが、そもそも芸風がエセ古伊万里風だし、ソレが「桐箱」では少々気が引けるし、らしい箱書きも苦手でであったこともあって、ラテンのノリのパッケージデザインをリメイクすればさぞや面白かろうと始めてみたこと。大きなダンボール箱を1辺60mmほどのキュービックに再生するので、絵柄も雰囲気は残しつつも意味不明な感じにトリミングされ、予想以上の仕上がりとなった。となるといつしか箱という機能よりもオブジェクトとしてのソレに俄然興味津々…という次第。もともと内包することへの興味はあくまでも付加的なものであって、本来の趣きは立体的なその表層にこそあったというわけだ。ちなみに中に収まる器に僕はひたすら埋め尽くすように絵を描くのだが、これが三次元的思考を強いられ結構アタマを使う。二次元の画布に描くのであれば四辺の限界ラインまで描きすすめて、そこで余韻を残してオシマイということでよいのだけれど、器の場合少なくとも横方向はエンドレス。どこからが始まりということもないしココで終わりということもない。もちろん小さな世界なので無限に物語りが広がるわけでもないのだが。言っている意味がわからなければ画用紙をくるっとまるめて筒状にしてそこに絵を描いてみればよい。余談だが17才の頃おそらく苦心して手に入れたであろう横尾忠則制作のサンタナロータスのポスターを、それとまったく同じようなモノを作りたくて、あろうことかそのポスター自体を素材として切り刻み、部屋の片隅にあった円柱状のゴミ箱にコラージュして作品としたことがある。今にして思えばなんとももったいないことをしたものだが、エンタシスの柱の如きにジーザスやヒンズーの神々、虹の輪に浮き立つ金色の如来やUFO(すべてが横尾が蒐集した超宇宙的素材であったが)がエンドレスに連なる図はなかなかすばらしく、以後このアートなゴミ箱をずいぶん気に入って使用していたものだ。こんなふうに平面的な作品もちょっと丸めてみるだけでまったく新鮮に見えたりするのだから、たとえば素地が球体であったらどんなことになってしまうのだろうと考える。もはやタテもヨコもなく全ての絵柄は互いのリンケージ(この単語は1990年の湾岸戦争の際に覚えた)の内に存在し合うこととなり、描き手にとっては極めて難解でスリリンな仕事となるだろう。どの方向に描きすすめてもエンドレスでボーダレス。”Imagine” by John LennonなどをBGMにこの”グローブ” と向き合うのがよかろうか。とにかく立体的なモノに絵を描くか、平面的に描いたモノを三次元に組み立てていくか、そんなことが面白い。実はそのような類いのモノは身近に多く、絵付けを施されたコケシやイッチンの技法でこれでもかという紋様に埋め尽くされた九谷の招き猫から、果ては京都東寺の立体曼荼羅などに代表されるような仏教美術など、空間と複雑な三次曲面を絵柄で埋め尽くさんとする性はとどまること無し。話を小さな立方体に戻そう。遠く中南米あたりから船便でやってきたであろう、この素材の表層は和製のモノと比すると色が多少濃く、質感もどこかチープで硬い。印刷された異国情調満点の絵柄も適度に版ズレなどしていて風情がある。途中途中のポートなどで検閲のチェックサインなどの殴り書きなどが施されていたりするとさらにレアモノ感倍増だ。またところどころ通気性を保つための孔が穿たれていたりして、箱に組み立てた際に思わぬ場所にのぞき口ができてこれもまたよき趣向である。しかし実はこの孔の位置にしても組み立てられ6面に表れる絵柄の配置にしても偶然を装いつつもある程度ねらって抜き型の位置を一枚一枚指定している。この工程については展開図の刃型を制作してもらい紙器工場に外注して抜いてもらっているのだが、大概こうした職人集団は普段と異なる、しかも小ロットのラインを流すとなると普通はあまりよい顔はしてくれない。まして材料持ち込み…しかも船旅で疲れてヨレヨレだったり逆に妙に硬かったりで素材が均質でないし、仕事として歓迎される要素がほとんどないのだが、ここはひとつ伝家の宝刀”アート事業の一環でして…” などと堅気の方々には理不尽なフレーズを持ち出し、なんとかご理解の上、今のところ付き合っていただいているのである。たかが6×6×6㎤の箱を制作するにあたっても作家はこうして社会性を身につけ制作とは別なところでたゆまぬ努力をしていたりするというわけだ。2010年秋、兵庫県で開催されたアートイベントで僕はこの箱を用いて「旅するハコ」と称したインスタレーションを試みた。地球の裏側から異国の果実をパッケージングしてはるばると運ばれ、いずれ用済みになったジャンクなハコをリメイクして別な包みに置き換える。さらにそこにまた新たな何かが内包されて誰かの手元にまた旅立っていったらどうよ…などと詩人のようなことを思いめぐらしたりして。場所を移しながらハコの表層と内包が再生していく…そんな趣向であった…しかもちょっとエコだし。
DRAWING EXHIBITION
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- On 2 3月 | '2011
ドローイング展
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- On 24 2月 | '2011
箔
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- On 19 2月 | '2011
パニックになりそうなスケジュールで2月が過ぎていく。でもパニックになると困るので、あまり現状を客観的に見つめないようにしている。ま、ちょっとだけあえてボーっとしてるってことだが…。睡眠時間もいつもより2〜3時間少ない日々が続くが、就寝前に梅原猛氏の「京都鬼だより」を数編ひろい読みしながら日々意識を失う。昨晩は「閑暇のすすめ」というコラムを読んだ。忙しさは美徳ではなく“ヒマ”こそが文化を育てる…というほどの内容だが、まったくその通りと思っている。隠居というシステムは良い。いずれ隠居宣言をしたいものだ。あり余る時を思索と制作に費やしてみたい。
仕事の合間に基本古書店系古物商「団地堂」に久しぶりに顔を出す。せっかくだからナニカ手に入れて帰ろうと埃臭い和綴じ本あたりを物色してると、店主「こんなのあるんですけど…」といって古い金銀箔の包みを奥から出してくる。下地に箔張りして描きたいな…とは思っていたが、なんでわかったんだろう?。そんな顔してた??。そんなには親しくないよね??。それよりも彼は誰に売りつけるつもりでそんなブツを仕入れてたんだろう???。?マークはつきないが値段を聞いてヤツの思惑通りまんまと即買いした。でも今のところ使い方がわからないので誰か日本画の人に教えてもらおう。帰り際に横尾忠則のサンタナ/ロータスのポスターをリクエストして帰路につく。見つかればいいな。