Jin Nakamura log

細胞膜

2週間近くたったのでそろそろインフルエンザの抗体ができあがる頃か。こうして僕らは故意にせよ、またカラダの自然な仕組みせよ、外的圧力から我が身を守るため、より強固な免疫抗体を自らの細胞膜のなかにつくっては自分の世界を完結にしてその中で豊かに、楽になろうとする。自分と外界を分けるこの細胞膜があるかぎり…だからそれは生物としての生存条件なのだけれど…本当の安心にはたどりつけないというのか。Buddhaのいうところの「一切皆苦」…生きていること自体が苦しい…とはそう言うかとかとも思うけど、「膜」の中に閉じこもって悦に入ってる幸福感を個性というか?とも思うけど。でもそれじゃそもそも生きてられないじゃん!てことになっちゃうし、その前にまずはこの課題山積の冬場にインフルエンザにかかるのは困るし…。ま、とにかくこうして“生物”としての自分に気づくときあらためて生きるってタイヘンなことしてるのね…て思わなくもない。「仏教が好き」(河合隼雄×中沢新一)は自分にとってバイブル(仏教だからお経か?)になりそうな1冊。
昨日の雪はいつのまにか冷たい雨にかわって降りつづけている。
いいうたみつけた…ハスキーボイスって好きね。レゲエのリズムも好き!

寒波

師走に入っていきなりこの冬一番の寒波ですね。夕方の国道18号追分付近の気温は零下(−1℃)。なんとか印判と下絵付けを3日で終了し夜から本焼き開始。15時間かけて焼成します。

a new record

せっかくだから記録を更新しておこう。1ヶ月のblog投稿20回目…パチパチパチ…。といっても特にネタはないので、最近読み続けている「脳と魂」対談/養老孟司+玄侑宗久より“いただきのお言葉”

「共時性(シンクロニシティ)はセンスだ!」…たしかに求めていると、その人とばったり会ったり(いろんな出会いも含めて)ってそういうことかもと思えなくもないフシあり。

「希望を持って保留にする」…これはわかるなぁ。すでになんとなくやってるかも。ママならないこと多いからサ、ついイライラして結論出したがるんだけど、ちょっとほっとくのね。でもあきらめてはいないの…。

養老先生は科学者だし、玄侑師もふつうのお坊さん(神仏ではないってこと)だがこちらも尋常じゃない哲仁。なので二人の話が佳境に入ってくると僕のような凡夫は彼らのボキャブラリーについていけない(だからこの本も異常に注釈多し)。また玄侑氏も養老先生に張り合っちゃうからサ、7〜8割り意味がわからなくなっちゃうのね。でも残りの部分に妙にココロにひっかかる言葉があり、それをみつけられるとうれしいのです。…そうだ、“凡夫クン”、ボンプくん、ボんちゃんってキャラ作っちゃおうかな…やっぱりほっぺに渦巻きかな。

さて今日は“初冬の句会”の投句締め切り日。ギリギリですがこのあとメールにて主宰に送ります。また後日ご披露をば。

chaos

そんなことしてるヒマあったら仕事しろよ(もちろん仕事もしてるんだが…)って話だが、気持ちが連続的にハイになってるせいか、ついついblogなどに入れ込んで11月も19回目の投稿となり過去タイ記録。忙しい時ほどなんか本筋とはちがったことしちゃうってあるね。いきなり大掃除始めたりさ…(実はそれもやったが)。ま、それはそうとこうして多忙を極めてる理由が生業の仕事であれ、まったくの趣味的な事柄であれ、それらは全て自分の意識(あるいは無意識)の中から発生したものであることに間違いはなく、であればなおさらそれらを「忙しい」の一言で秩序を失った“混乱”の内に押しとどめること忍びなく、なんとかせめて“混沌(カオス*英語圏でのchaosは「ハチャメチャな」っていうネガティヴな語感がともない、一方仏教的には「空」に等しいらしい)”へとたどりつきつたいところ。そのためにたぶん言葉にして整理して記録してblog書いたり、俳句などしてるわけですね…きっと。そういう意味では掃除も混乱の中から秩序を取り戻すためには有効ということでしょう。というわけで陶磁器用の仕事場をなんとなく大掃除して、本日から日本橋三越恒例「酒器展」(12/21〜27)参加のための絵付け作業に入る。また来年1月の二人展(ナカムラジン+神林學/祈りのカタチ-spiritual form/仮題/ギャラリーオカベ)に出展予定の[bodhisattva-如意]のパネル下地+背景色をシルクスクリーンで仕上げることにしモアブ・エディションに発注。なお、同展オープニングでは篠笛奏者ことさんの演奏を予定しています。こちらも是非お楽しみに。

さて最近のbooksから…「見仏記5/ゴールデンガイド篇」(いとう せいこう・みうら じゅん)、「見仏記/ぶらり旅篇 」(いとう せいこう・みうら じゅん)、「まほらば」 (ガンガンWINGコミックス全12巻)…など。ちなみに「まほらば」はパン職人の長男くん蔵書。なんかゆる〜ぃ感じがよいのです。作者の小島あきら氏の他作品「わ!」もヤツのアパートで読破した。だがOTAKU-BOYクンの数あるコミック蔵書のなかで読めるのはこの2種のみ。

日常

本来ならば1つのプロジェクトなどのめどが立てば一段落して、なんとなくフヌケた日常が戻って来たりするのだろうが今年に入ってなかなかそういったメリハリがみあたらない日々が続く。非日常と日常の区別がつかずなんか夢うつつの中をフワフワ漂ってるようで危険きわまりない。“旅を住処とす”というほどの放浪者でもないが、アートなんかをネタに右往左往してることには変わりはないようだ。そんな普通の日々を取り戻すためになるかどうか…何げない日々を言葉に切り取ってみる俳句なんかはやはりよいかもと思うのです。そんなわけで晩秋の句会、僕の投句は以下3句。今回はネタばらしも含めて。

「毬栗をけとばしてゆけ散歩みち」

今年は我が家の裏の山栗もナリがよく、肩を痛めた母がリハビリがてらがんばって拾ってきては皮を剥き、現在かなりの量の渋皮煮などが冷蔵庫に保存されています。揚句は散歩道で僕のした行為そのものです。ヤツらは素手で拾ったりするとホントに痛い。でも靴を履いていたらおもいっきり蹴飛ばしてもへっちゃらです。けっこう気持ちいいです。皆さん今度やってみてください(すでにやってる方もいらっしゃるようですが)。サッカー好きならみんなやるんじゃないかな…世界中で愛されているサッカーはたぶんそんなところから始まったんだと思います。ま、毬栗はけとばさないにしても石ころとかココナッツとか…地域によっていろいろね。

「冬隣り達観しているキミはねこ」

写真や絵画のモチーフなどでも猫だしてきちゃズルイでしょってのありますよね。わかってはいるんですがつい…。彼らはぜったい自分などよりオトナだと思います。でも猫になりたいとは思いません。もうしばらくは達観できないガキっぽい人間でがんばってみるつもりです。だけどそばにはいてほしいかな…。

「プリズムの赤を集めてアキアカネ」

夕焼けがなぜ赤やオレンジなのかという問いに対して、光の波長の説明にプリズムが使われてたような気がします。太陽が南中にある時より東西に傾いている時の方が若干自分からの距離が遠くなる(図で示すとわかりやすいんですが)ので波長の長い赤系の色のみが届くということです。アカネ色に染まる秋の夕空は美しいものです。でも空気がよごれていた方が実際にはより赤が映え、都会の夕焼けの方がきれいということになります。ということで元々は秋の夕焼けから連想した句でしたが、たしか他にも赤いモノあったよな…と、この時期我が家の周りで大量にブンブンしているアキアカネにその色をだぶらせて登場いただきました。でも実際にプリズム越しに赤とんぼをながめてみるのもいいかも。

制作中

他の部屋もざっと紹介しときましょうね。それぞれ僕が滞在中に撮った記録です。まだ初期段階ですね。現在はかなりの完成度のようです。一応製作期間は昨日まででしたが若干3名依然山にこもって以前制作中との情報有り。みんなよーやるゎ〜。

complete

完成形はこんな感じ。そうは言っても建築空間での表現ですのでディテールも含めて、ココでどんな夢をみるかは実際に泊まって体感してもらわないとなかなか伝えられるものではありません。正式なお披露目は2012,3月ということですが、スキーシーズンが始まりますので12/16からは要望があればプレでお泊まり可能ということらいしいです。お問い合わせはホテルジャパン志賀へ。*今回は珍しく本人たちが画像に登場してます。

回遊魚

つまるところ仕事は自分で増やしたのだ。目の前にいじっていいブツがあるとつい手が止まらない。つくづく僕らはアートな大海を泳ぐ回遊魚の如し(スミマセン…チトかっこよすぎデス)。創り続けないと…ま、死にはしませんがソレに近い性のようなものはあるようだね。カラダはヘトヘトになってるはずなのにどうも脳が言うことを聞かないらしい。Team NAKAMURAKEのメインテーマは4色(C=シアン+M=マゼンタ+Y=イエロー+K=ブラック)分版されたシルク版を重ね刷りのプロセスを見せつつソレ全体を作品にしていくという「スクリーンぐらふぃか」ですが、我がチームの隠し球・HALが担当するまさに隠し部屋(トイレ)は見逃せんません。*22日には2つのTV局からの取材もありました。

単位

どうも単位をまちがえていたらしい。残り5%の仕事を済ませばよいと麓のスーパーでミッションのヨーグルトや自分用のお菓子などを仕入れて余裕で再入山したわけだが、現場で僕らを待ちかまえていたのは残り5割り分の仕事量であった。途中から急変した山の天気はそんな不穏な成り行きを十分暗示していたのにも気づかずTeam NAKAMURAKEは3日前とはまったくかわってしまっている白い風景を進む…。