Jin Nakamura log

Posts in the 展覧会 category

review

先日の二人展「天地化身」ギャラリー・オカベのレビューを「月刊美術」(実業之日本社)3月号にのせていただきました。

publishingつながりで最近の本から:「夢十夜」夏目漱石/「夢十夜を十夜で」高山宏/「冥談」・「幽談」京極夏彦/「生物と無生物の間」福岡伸一/「日本人の心 」河合隼雄…。「冥談」・「幽談」は京極氏の新境地…という帯のコピーであったが、このタイプだと僕は恒川光太郎氏の作品の方がココロがざわつく…かも。漱石の「夢十夜」の第一夜は文庫本4頁ほど短編だがセツナクそして描写が秀逸。「夢十夜を十夜で」はやはり原文を読んでからの方がよいでしょう。

更新

珍しく4日も開けてしまった。もちろんこの間なにもしてなかったわけではない。18日はクライアントである永井農場さんの平成23年度農林水産祭天皇杯受賞祝賀会に参加。←すごいことです!賑々しい会場の雰囲気なか僕ら数名の制作スタッフのみちょっと浮いてましたが…。その後デザインルームエムのディレクター・M氏より、つい最近アカウントをとったFacebookの取扱個人講習を受ける。この件に関しては今のところ先方からいただくお友達承認以外にほとんど積極的なリアクションをしていない(要は使い方が今一よくわからないのだ)が、その日の講習の成果で一応本人写真は入れることができた。とてもトモダチができそうもない上から目線の機嫌のわるそうな写真である。日曜は真ん中の小僧クンの卒展へ。3つに分解された鋳物製のマンホールでした。ふと自分のその頃のことを思い出したりしつつ…。そういえば僕の卒制はフリーになったとき、売れるものはなんでも売っちまえ…買ってもらえるんだったら買ってもらっちまえ…とばかり小布施堂さんに引き取っていただきました(いや〜その節は助かりました〜ありがとうございます!)。なつかしーな。で、写真下は岡本太郎生誕100年記念フィギアです。海洋堂制作しリアルナンバー付ガチャポン300円也。長野駅前平安堂で購入。*なんか「○○堂」が3つ続いたのでそれぞれリンクしきました。

2月の雨

雪になるのかな…と思っていた冷たい雨は一夜開けた今も白く結晶しないまま降り続いている。外気温が高いのだろうけど、この時期の雨はなんか逆にうら寒く感じて。多分に躁状態だった日々から自制自戒して(フリをして)なんとか平静を保とうとする気持のきしみが、冷雨の風景と重なり少々滅入るが、これも春隣の兆しとしなければね。

友人の版画家個展情報紹介しときます。

近藤英樹展/巷房・1/版画/立体『種子の記憶』2.6(月) − 2.11(土)12:00 – 19:00 / final day 17:00巷房・2・階段下にても同時開催*写真は展示作業風景を撮らせてもらったもの。

祭りの後

「カワウソマツリ」という酒をご存知か。日本酒好きならもちろん周知の山口県の銘酒「獺祭」(ホントはダッサイと読みます)のこと。カワウソが捕らえた魚を岸に並べる習性を祭りに見立てた一言を酒名としている。なかなかパンチの効いた呑み口。さて、作家にとって展覧会などといものもまさにこの「カワウソマツリ」の如きものかもね。自らの衝動に添って生み出してしまった何かしらのブツをたいそうに並べ見立て、結局つまるところ祭り・酒宴へと連日なだれ込むていたらく。多くの人たちと出会い、アートをネタに(場合によっては全く関係なく)いろんなことを話し、非日常という日常を過ごす。そしてやはりアートにはそんなチカラが少しはある。ご来場いただいた方々、今回の展覧会を企画していただいた関係者の皆さんホントにありがとうございました!これを励みにまたがんばります。さて後は祭りの後の現実復帰作業を残すのみ。毎回そうなのですが展覧会やアートイベントに参加したあとのこの日常生活への切り替え作業がけっこうしんどいのです。とりあえず銀座のホコ天でみんなの注目を集めてた、なぜか陽を仰ぎ見るネコくんの写真でもながめて、上がりっ放しのテンションをすこし癒されながら下げるとしますかね…。

会場風景

取り急ぎ会場風景などを。二人展てけっこう雰囲気合わせるのムツカシイんだけど、芸風がまったくちがうのに、不思議となんとなくいい感じなような気がします…ある意味テキトーな二人なのでイイカゲンになったのだと思いますね。ヒトガタが対峙する風景…お楽しみください。

もひとつ展覧会のお知らせ。

歌川国芳トリビュート展in猫町
2012年1月19日(木)〜1月29日(日)*1/23〜25休廊
近年、「奇想の絵師」として特に評価が高まっているのが歌川國芳。国芳は無類の猫好きでした。国芳を愛するアーティストたちが国芳にちなんだ作品を展示。国芳一門猫づくし「浮世猫大画報」も販売。出展作家:小澤康麿元祖ふとねこ堂、なかむらじん、松本浩子
やはりヒルズの国芳展は一応おさえておきましょうかね。

解釈

二人展タイトル「天地化身」の僕の解釈は以下の通り。

天のカミ、地の霊…。
人は自らの欲する映像を脳に結ぶという。
それは遠い過去に見たはずの記憶の残像か
あるいは来るべき未来を託す偶像なのか
天地化身…希望のヒトガタ。
神林學:立体/テラコッタ  ナカムラジン:平面/リトグラフetc.
さて、それはそさておき美場テラソでお世話になってる長野県小布施町の町立図書館「まちとしょテラソ」の「Library of the Year 2011 」大賞受賞祝賀会に出席(会場:小布施堂)させていただきました。で、写真が秘密にしといたお楽しみの引き出物です。今はやりの“ゆるキャラ”を否定して制作しましたご存知テラソくんの蕎麦猪口と“NAKARA文具セット”(こちらはオヤジギャグ図案家:中沢定幸氏+オオイガワレール氏のユニット制作です)。ちなみにNAKARA=「なから」というのはほぼ信州全域で通用する方言で「だいたい」とか「まあまあ」とかいう意味で、「こんな引き出物でなからいいんじゃね…」みたいな感じで使います。たぶんこれらのグッズは種類を増やし追々テラソのライブラリーショップコーナーで販売していくことでしょう。お楽しみに!

二人展

タイトルは「天地化身」。GAKU氏のアイディアです。どういう意味かというと…それを僕がこれから考えます。さて大変遅くなりましたが年賀状をいただいた方々、ありがとうございました。時節柄鏡開きも過ぎたという本日以下二人展ご案内を、お年賀に差し替えさせていただきまして発送した次第。思えば年をまたぎ、連日10時間ほど筆をにぎって(にぎったままボーっとしてたりもする)いるにもかかわらず、あまりに筆が遅く、あわよくば二人展に間に合えばなどといい加減なスケジュールを虚構してみたもののムリなものはムリ。10日目を過ぎたところで緊張の糸が一気に緩み(キレてはいません…ちょっとだけゆるんだのね)この2日ほどの筆休め也。…以上お年賀の返信遅延のささやかな言い訳とご理解いただいて結構。ということで今年もあらためてよろしくです!

以下展覧会情報

神林學×ナカムラジン「天地化身」1/23(月)〜2/4(土)ギャラリー・オカベ(東京・銀座)初日1/23,5:00pmよりオープニングパーティー/篠笛奏者・ことさんのミニコンサート/6:00くらいから。

百も承知だ。

というタイトルの作品が届く。昨年末、根津・リブレでの吉本由加利展にて予約しておいたもの。彼女のコレクションは3年ほど前の個展の際に手に入れた「ら〜〜!」(目つきの悪いクマが威嚇してる図だと思ってください)に続き2点目。芸風と本人のギャップありすぎの作家です。彼女をみてるとタマシイ(そういうものがあるとしたら)とカラダってどんな成り行きでひとつになるのかな…などと考えてしまいます。次に生まれ変わったら(これももしもそういうことがありだとしたらですが)今の肉体は当然ナシなわけだから別なカラダを得るわけでしょ。ぴったりフィットする場合もあればなんかしっくりこない感じなこともあるかもだし…。例えばもし僕がお相撲さんみたいなカラダだったら生み出すものやスキなものなんかもかわってしまうのだろうか…などと、どうでもいいようなことを。あ、だから作家さんは美しい楚々としたオトナな感じの方です。