美場テラソ2011_vol.4
- By jin
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- On 6 11月 | '2011
つづきまして今回初参加の建築家・縣教室と映像作家・藤原教室の画像です。縣氏は境内アートでもおなじみ、「茶室プロジェクト」にてジュニアとともに参加。今回もエセ茶人ぶりを存分に発揮し、まったりとした空気を竹野に運んでくれました。一方藤原次郎氏はその田園風景が広がる豊岡市竹野町と、フィンランドの伝統的な生活文化が息づくハメーンリンナ・ハウホ地区を撮影した共同制作映像詩『いつもの風景 Takeno-Hauho(タケノ-ハウホ)』がドイツの映画祭『ワールドメディアフェスティバル』で金賞を受賞している…というような実はスゴイ人なんだけれど、とっても気さくなオッチャンで昨年以来仲良くさせてもらってます。西国で生き抜くコツ(オバチャンたちのオモチャになる!)も伝授していただきました。ナルホド〜。
「…日々旅にして旅を栖とす」と記した芭蕉翁ほどではないものの、自分が図らずも生み出してしまったナニガシカのブツを携えてノコノコとあちらこちらに出かけていっては、そこで思いがけずたくさんの人と縁を結ぶこととなり、時にこころ躍り、時にココロ焦がし、また癒し癒され…そんなことを繰り返している。紀行冒頭「月日は百代の過客にして…」は、ことさらどこか遠方に赴くということでなくとも、日々暮らす人生そのものが旅であると説くものと理解しているが、やはり“そこ”に行ってみなければわからないものは確かにある。一見同じような山河でもやはりどこか異なる気配を漂わせ、当然住まう人々はその風景の中に馴染み、旅人として郷に入った当初は自分自身もなにかしらよそよそしいものであるが、3日も現地の空気をすって、そこに染みだす山の水(酒も…)を飲み、土地のものを食い、伝わる言葉を聞き続ければ我が身の何割りかはすでに“そこ”のものに入れかわっているような気さえしてくる不思議。
そんなわけで今年も行ってまいりました、西国巡りの旅。順次報告していきましょうね。*写真は兵庫県豊岡市竹野町桑野本の里山と田園風景+そこに広がる田んぼアートです。
現在兜卒天で修行中といわれる梵名マイトレーヤと言われる菩薩を描いてみた。なぜふいにこの菩薩を描こうかと思ったのか定かでないが、たまたま今日本棚に積まれている1960年代に発表された光瀬龍のSF小説『百億の昼と千億の夜』を萩尾望都が漫画化した1冊を見つけパラ読みしていると、出家したシッタータ(釈迦)が阿修羅王(なぜか少女である)と会うことを決意し、その後「弥勒」による“救い”の真相を確かめるため連れ立ってTOVATSU-Cityの地下へ…というシーンが。結局「弥勒」が何者かというこについては兵庫から戻ってからちゃんと再読してみたい。
というわけで明日から兵庫・豊岡です。なんとなく描いてしまった[bodhisattva-弥勒]は会場の大森小学校に新幹線に乗っていっしょに来ていただきます。来年早々の2人展ではもう少し存在している世界観を明確にして着彩して仕上げたいと思ってます。
二段目右写真(左拡大)が「LOVE LETTER PROJECT」野中克樹氏作品です。ちなみに他の写真を解説しますと…上段左:伊参エリア旧五反田小学校入口のコンクリート基盤/上段右:伊勢崎町エリア旧国鉄貨物をシンメトリーに配置して建てた地元おじさんの作業場/二段目右:伊勢崎町エリア旧廣盛酒造外観風景/二段目中:伊勢崎町エリア左官屋さんちの作業場にあったエセ盆栽とお多福のお面のビミョーなコラボ/三段目左:伊勢崎町エリア旧廣盛酒造内展示スペースアルミ窓枠に太陽光が芝生に反射してできた不思議なヒカリの輪郭/三段目右:伊勢崎町エリア田中木材敷地内に埋まった錆びた缶/下段左:沢渡温泉エリア旧大岩第四分校付近の六角形の鳥小屋内に増殖した植物/下段中:伊勢崎町エリア商店街で見つけた異様に光々しい大黒恵比寿/下段右:伊参エリア伊参スタジオ教室内にいくつも存在した妙に気になる緑色に塗りこめられた瓢箪。という具合です。まだまだ掲載されない興味深い物件が数多あるわけですが、2年後は「勝手にアート認定委員会」を非公式に結成し“これはもはやアート!”認定シールを自主制作して貼ってまわろかなと考えたりしてます。「見立ての美」というわけです。迷惑でしょうか…。