Jin Nakamura log

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いただきモノ

日本画家の生井氏より旧正月の賀状が届いた。なるほどそういう切り口も面白し。旧字・当て字・絵文字など遊び心満載で、その豪放な筆致とともに氏の人柄が感じられ嬉しい便りである。和紙の書面には「目を覚ませ目を覚ませ 齢七拾年間乃仮眠からと我に云う」とある。画家としてこれだけの力量と経験を積みながらも、この言葉を元旦の計に記す境地を垣間みて新たな勇気をもらう。仲冬に詠んだ拙句「藝道の餓鬼となるかよ冬五十路」などまさにまだまだガキの戯言。かの北斎翁にさえ「70までに描いたものはとるにたらないモノ」と云わしめるめるこの道の奥深さを感じるものだ。なのでもうしばし底の方でうごめいていてもゆるされるものかしらね…ってそういうとまたのんびりしちゃうからマズイか。
もう1つのいただきモノは友人の彫刻家・ninoさんより。奥付けに出版年がのってないがおそらく1960年代後半あたりの横尾忠則氏の作品集。彼が霊的・オカルト的なテーマに最もインスピレーションを受けていた時期のものである。彼女に「小躍りして喜ぶよ…」と言って手渡されたが、とっても嬉しかったけど「小躍り」がどんな踊りかわからなかったので、特にその場で躍りだすことなくフツーに喜んでいただいた。

*明日2/2〜5まで再び東京。ギャラリーにも午後は在廊予定です。

会場風景

取り急ぎ会場風景などを。二人展てけっこう雰囲気合わせるのムツカシイんだけど、芸風がまったくちがうのに、不思議となんとなくいい感じなような気がします…ある意味テキトーな二人なのでイイカゲンになったのだと思いますね。ヒトガタが対峙する風景…お楽しみください。

ザギンの雪

つい先日は初雪の東京に。そして今回は初めて銀座で雪をみた。なんか様々な予感がザワザワと綯い交ぜになった印象深い日となる。風情のない牡丹雪は地面に触れるとすぐにシャーベット状になり翌日の零下の街は氷の世界。都心の雪は振り幅が大きすぎてやっかいなことこの上無し。ま、昼には乾いちゃうんだけどね。さてそんな中「天地化身」オープニングに足を運んでいただいた皆さまありがとうございました。2/4まで2週間開催中です。ぼくはまた後半会場に顔を出します。会場風景も追々紹介していきますね。

それはそうと今朝の浅間山麓、仕事場の室温が10℃を越えるのに薪ストーブを炊いて2時間かかった。

Viva本濃

ハイハイ今回もやってまいりましたvivaテラソ!ダンボールを素材にした異色の彫刻家・本濃研太氏登場です。にしてもみんなヨ〜やるわ〜なんか魔除け的気配漂わせてる作品もチラホラ。玄関などに飾るとよいのではないでしょうか。詳細記録は近々テラソサイトでアップされますので、取り急ぎさわりをご紹介。ぼくも今回は本気モードでいっしょに作っちゃいました…(気が向いたらまたあとで紹介します)*やはり今回も出来上がったお面を携えて電車にて帰宅組のツワモノさん、いらっしゃいました…イイと思います。どんどんシロイ目でみられちゃいましょう!あと、今回は撮影会が盛り上がりましたね。

tribute

一泊二日とんぼ返りで上京。ギャラリー猫町「国芳トリビュート展」オープニング兼新年会に急遽参加。参加作家の小澤氏+松本さんのギャラリートークにも加わるようにとのオーナーからの予定外のお達しがあり、国芳は好きだが他のお二人に比して作品に全然トリビュート感がないので付け焼き刃ながら東京に着いたその足で六本木に向かい、ちょうど展示替え初日の森アーツセンター「国芳展」にて情報収集・目の保養。芸風はまったく違うが昨年見た狩野一信さんといい、国芳一派に限らないがこうした浮世絵の系譜といい、江戸のこの手の面々はかくも人生を面白おかしく豊かに生き抜いていたものかと感服するのだ。そしていずれも表現のレベルが半端じゃない。あまりに完成されすぎていて江戸期の浮世絵版画とはこういうものサと、ともすれば当然のごとく流してしまいそうだが、絵師も絵師なら彫り師も彫り師…もちろん摺り師も版元もヤツらってホント…。150年ほど前のあのオッサンたちとユニットが組みたい!。相手にしてくれるかな…、国芳一派に名を連ねるなら少しダジャレのセンスも必要みたいだ。国芳さんて界王さまみたいなタイプかもね。

Viva

1/21(土)ダンボールで動物お面を作ろう!…(講師:本濃研太/彫刻家)/平面-造形系
話題のダンボールアーティスト本濃独自の手法を伝授!? 身近にあるダンボールを使ってあなたのアイデアで不思議な動物のお面を作りましょう。
ということで2012年最初の美場テラソも迫ってまいりました。ご参加おまちしてます!
*写真は2006年の講座作品です。今見てもステキすぎ!ちなみにこのお面を持って(かぶってかどうかは知らない)電車に乗って帰った人もいます。

もひとつ展覧会のお知らせ。

歌川国芳トリビュート展in猫町
2012年1月19日(木)〜1月29日(日)*1/23〜25休廊
近年、「奇想の絵師」として特に評価が高まっているのが歌川國芳。国芳は無類の猫好きでした。国芳を愛するアーティストたちが国芳にちなんだ作品を展示。国芳一門猫づくし「浮世猫大画報」も販売。出展作家:小澤康麿元祖ふとねこ堂、なかむらじん、松本浩子
やはりヒルズの国芳展は一応おさえておきましょうかね。

解釈

二人展タイトル「天地化身」の僕の解釈は以下の通り。

天のカミ、地の霊…。
人は自らの欲する映像を脳に結ぶという。
それは遠い過去に見たはずの記憶の残像か
あるいは来るべき未来を託す偶像なのか
天地化身…希望のヒトガタ。
神林學:立体/テラコッタ  ナカムラジン:平面/リトグラフetc.
さて、それはそさておき美場テラソでお世話になってる長野県小布施町の町立図書館「まちとしょテラソ」の「Library of the Year 2011 」大賞受賞祝賀会に出席(会場:小布施堂)させていただきました。で、写真が秘密にしといたお楽しみの引き出物です。今はやりの“ゆるキャラ”を否定して制作しましたご存知テラソくんの蕎麦猪口と“NAKARA文具セット”(こちらはオヤジギャグ図案家:中沢定幸氏+オオイガワレール氏のユニット制作です)。ちなみにNAKARA=「なから」というのはほぼ信州全域で通用する方言で「だいたい」とか「まあまあ」とかいう意味で、「こんな引き出物でなからいいんじゃね…」みたいな感じで使います。たぶんこれらのグッズは種類を増やし追々テラソのライブラリーショップコーナーで販売していくことでしょう。お楽しみに!

二人展

タイトルは「天地化身」。GAKU氏のアイディアです。どういう意味かというと…それを僕がこれから考えます。さて大変遅くなりましたが年賀状をいただいた方々、ありがとうございました。時節柄鏡開きも過ぎたという本日以下二人展ご案内を、お年賀に差し替えさせていただきまして発送した次第。思えば年をまたぎ、連日10時間ほど筆をにぎって(にぎったままボーっとしてたりもする)いるにもかかわらず、あまりに筆が遅く、あわよくば二人展に間に合えばなどといい加減なスケジュールを虚構してみたもののムリなものはムリ。10日目を過ぎたところで緊張の糸が一気に緩み(キレてはいません…ちょっとだけゆるんだのね)この2日ほどの筆休め也。…以上お年賀の返信遅延のささやかな言い訳とご理解いただいて結構。ということで今年もあらためてよろしくです!

以下展覧会情報

神林學×ナカムラジン「天地化身」1/23(月)〜2/4(土)ギャラリー・オカベ(東京・銀座)初日1/23,5:00pmよりオープニングパーティー/篠笛奏者・ことさんのミニコンサート/6:00くらいから。