立礼台
- By jin
- In art
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- On 13 2月 | '2011
「版画2人展」/2011,2月10日〜20日/エスパス・ミラボオ(神楽坂)。発送準備完了、DMも明日送り出す…て遅いでしょ! 手渡しした関係各位にはそれでご容赦を。とにかくサ。事が予定通りに進みません…。そのへんよろしかったらオープニングでつっこんでください。*今回銅版画の小品多し。
報告が遅くなりましたが去る1/22、第三回目アーティストワークショップ美場テラソ#3 「クリアグラフー透明な絵画」(講師:綿引明浩/画家)が開催されました。綿引さんの講座は毎回人気で小布施では3度目。今回も定員オーバー、そしてやっぱり楽しゅうございました!
*次回は 2/19◎紙版リトグラフ…講師:梅田明雄/梅田版画工房摺り師。予約受付中です!今回は本格的なリトグラフのプレス機をまちとしょテラソに持ち込んで刷りますよ。是非体験してみてください。
そうこうしている間に、おかげさまで境内アートの募集はクラフト部門は昨年のうち早い段階で、アート部門も年末年始をはさんで締め切り前には定員に達し、申し込んでいただいた皆様にはいつもながら感謝です。さて最近アートの社会性(この件についてはいろんな切り口があるが)について考えるさせられる機会が増えてきている。もともと境内アートも“アートバザール”に発展していけばいいなという想いがあった。「アートなんて売れないからさ…」などとスネていないで、自分の生み出すソフトに自信をもって且つアタマを使って経済活動をしてみよう…ということである。アーティストとしても資本主義社会なんだからやはり経済的利益を生み出すことで職業的誇りを保ち得る部分ということはあるだろう。自分のアトリエに引きこもってフェチっぽくモノツクリしていれば、それは作家の至福ではあるけれど、財力があってとっても甘やかしてくれる親族か、ヒトのいいパトロンでもいないかぎり制作は継続しない。特にこの部分の社会的システムが未熟な我が国ではアーティストといえど、この「社会性」の部分に果敢にチャレンジしていく覚悟がなければ作家として生きる術はない。境内アートも今年8年目を迎え、今まで参加者のノリと熱意に大きく支えられての発展ではあったが、いつまでも甘えてばかりもいられない(もちろん実行委員では毎年知恵をしぼって試行錯誤を繰り返してはいる)ので、現在できるささやかな試みではあるが補助金の申請にチャレンジすることにした(アートイベントなのに今までやってなかった方が問題かもしれないが)。実際に受けられるかどうかはもちろん未定だが、申請書というプレゼン資料を制作する行為自体が、自分たちの動きと外の世界を繋ごうとする現実的思考に結びつくのでとてもいいことだと思う。以下に提出した一部ビジュアル資料を掲載しておく。いずれ境内アートサイトでもPDFダウンロード可能な状態にしておきたい。制作に際し事務局・役場・実行委員関係各位皆さま、たいへんご苦労さまでした!
掲載が遅くなってしまったが2011年展覧会スケジュールはほぼ以下の通り。
「版画2人展」/2月10日〜20日/エスパス・ミラボオ(神楽坂)
「Nagano Art File 2011(ドローイング展)」/3月(詳細未定)/FLAT FILE(長野)
「境内アート選抜展」/3月17日〜23日/エスパス・ミラボオ(神楽坂)
「ハッピートゥギャザー(絆)展」/3月31日〜/日本橋三越・銀座三越・伊勢丹同時開催
「境内アート小布施×苗市」/4月16・17/信州小布施玄照寺
「アートに泊まろうプロジェクト」/5月〜/HOTEL JAPAN 志賀(長野県志賀高原)
「九谷ヌーボー招き猫展」/5月25日〜31日/丸善日本橋店
「LABEL match ART」/6月1日〜7日/丸善丸の内オアゾ店
「個展(タイトル未定)」/6月(詳細未定)/FLAT FILE(長野)
「個展(タイトル未定)」/9月(詳細未定)/いろどりや(渋谷)
「軽井沢TOPOS」/10月(詳細未定)/春や(軽井沢町)
中掃除をボチボチ継続中のなか、8日に大学時代の美術科同窓会(恐縮だが一度も顔を出したことがない…)で講演を依頼されているので準備にかかる。何度か丁重にお断りしたのだが結局引き受けてしまった。どうせたいして上手にしゃべれそうもないので今までかかわってきたアートプロジェクトの画像をプレゼンしながらなんとかやりすごうそうと思っている。パワーポイントというビジネスツールは全く使ったことがないので帰省中の大学生のムスコに制作を依頼した、が、大量の記録画像を整理・リサイズするのにかなり時間がかかりそうで難儀である。ま、それもいずれはやらねばならなかったことなので良い機会と思ってやります。
*講演に先立って会報に寄稿を依頼されたので以下に転記する。
先日「LABEL match ART」の件を記したが、実は直前に同じ丸善の日本橋店で「九谷ヌーボー展」の開催が決まっている…いや決まってしまった(最近知ったの)と言った方がいいかも。場所と会期を検討中であることはもちろん知っていたがまさかココにフィックスされるとは思ってもいなかった。が、まあメイン作品は2009年から九谷に赴いたりして準備はできていたし、今後制作することになる他の付帯作品については時間的な問題をネガティブに考えず、今までとは違った制作スタイルを確立するチャンスととらえてみようと思っている。詳細はもう少し具体的になったら報告しますが、さて。すでに九谷のデコ盛り(青九谷とは別系譜のいっちんの伝統技法)職人さんにデザインをお渡しして、完成・納品済みであったブツが我が仕事場に一時滞在することに。お正月をいっしょに過ごしてくださいと企画元・風呂猫のキャトグラファー板東氏がわざわざ持ってきてくれたのです。実物は5月末の日本橋のお楽しみということで今回は後ろ姿のみチラっと。自分でデザインしといてなんですがホンモノはヤバイです。4方向から描いた平面デザインがほぼ完璧に3Dに再現されていて、やっぱり職人さんてすごすぎる!
オニが泣こうが笑おうが、気がつけば来年の展覧会予定は結構タイトになりつつある。詳細は仕事納めあたりまでに「information」ページにてログ扱いで公開予定。それぞれ楽しみな展覧会めじろ押しなのだが、中でも昨年あたりから少しづつ時間をかけて調整準備を続けている企画が「LABEL match ART」。6/1〜6/7 丸善・丸の内オアゾ店4Fギャラリーでの開催が正式決定した。NHKの「視点論点」や「徹子の部屋」にも取り上げられ出演もされているマッチラベル蒐集家・グラフィックデザイナーの加藤豊氏とのコラボ展。最近はすっかり出番の少なくなった(ほぼナイかも…)「燐寸」=「マッチ」。いうなればそのパッケージデザイン「古燐票」の魅力にグっとせまって、なおかつ僕がART化してしまおう(すでにやってはいるのですが)という企画。マッチラベルの魅力とその詳細については僕があらためて語るまでもなく加藤氏のリンクサイトをご覧いただければよいのだが、僕自身はあのパッケージ5×3cmの小宇宙に“原寸勝負”した職人(浮世絵師の系譜と言われている)たちの感性と技術に深く感動する。PCにせよコピー機にせよ拡大・縮小が当たり前の環境の僕らにはあの執着心はまねのできない領域となるが、ま、ソレハソレ。良いモノはよいので感性の部分だけでもどっぷりとハマらせていただく所存である。
余談だが僕の生まれた街の山奥にはその昔燐寸の原料にも使用されていた硫黄の鉱山があって、こどもの頃最寄りの鉄道駅にはいつも黄色い採掘物を満載した貨車が何両も繋がれていたのを覚えている。ホントのことをいうと僕は硫黄だけに限らないがこうした化学薬品系のニオイが少々ニガテだ。科学はすきだが化学はイマイチ。でも硫黄泉などの温泉は好き。マッチもラベルにはゾッコンだが摩って発火する時のニオイもこれまたニガテ(このニオイが好き!という人もいる)。結局けっこうワガママだ。