Jin Nakamura log

Kyoto report 1

標高千五百米あたり、深紅のモミジまっさかりの、彫刻家ニノミヤ山荘での野焼きからすでに時は過ぎに過ぎて、ほぼ一ヶ月弱ほど紅葉前線を南下し、京都西陣での二人展開催の今日までなんと余裕のなかったことか。朝から晩まで三次曲面に面相筆を走らせていると、一日の終わりには何かまったく異なる非生産的な行動に無性に走りたくなり、普段はほとんど興味のないTVゲームに毎晩手を出す始末(といってもせいぜい麻雀ゲームなんだけど…)。
そんなこんなで迎えた紅葉トップシーズンの古都は、NKHの紅葉強化月間特集?と三連休の効果も相まって、町中初詣状態。確かに抜群の見頃ではあったが、ジモティのおっさんは「お祭りでもこんなにひどくない…」と、昼間でも首都圏のラッシュアワーを越えそうな自動券売機の長蛇の列でぼやく。ちなみに地下鉄の出町柳駅の券売機は一時「札止め」になったそうだ。フダドメですよ。切符がなくなっちゃったんだから。
ま、というわけで京都レポート最初のphotoは二寧坂から三年坂に入る直前、高台寺方面を振り返るの図。待つの大嫌いな筆者は当然その後はじき返されて、清水の舞台の一本の柱も拝むことなく、フラフラになりながら八坂の塔方面に下るのでした。

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山麓

晩春の頃から初秋までの約半年間、幾度となく苗植と収穫を繰り返された散歩コースのレタス畑は、ここ数日で一気に店仕舞いの様子。広大な敷地のほんの一部に冬野菜用の白菜が残るのみ。あとはほとんどが土を盛り返され、堆肥が施されて静かな冬を待つ準備が整えられつつある。夕日に映える浅間の噴煙が美しかったので真西から真東へ180度、持っていたデジカメでコラージュしてみた。
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感性まつりWorkShop2008

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[アートに気づく・ ViVa(美場)うえだ]
どこか遠いところにありそうな”アート”というキーワード。
アートって何?作家ってどういう人? 興味はあるんだけど、今更ひとに聞けない素朴な疑問を、お手軽な方法で解決しつつ、参加者一人ひとりが感性を共有し、鑑賞と創造を通して身近なアートに気づくワークショップ。
【構成】
1日目◎「鑑賞」…現代のフツウの作家たちは、いったい何を表現しているの?(DMから読み解く)
2日目◎「自分のアートファイルを作ろう」…”表現”というキーワードで自分を再発見。
3日目◎「制作」…実際に作品を制作してみよう!(ドライポイント+モノプリント転写+簡単平版)
以上、担当講師として企画・参加。数年前から、たまにこうした仕事を受ける機会が自然と増えてきたような気がする。普段の作家活動とはとちがうベクトルのエネルギーを使うのでけっこう大変なのだが、”いつもとは違うことを真剣に考えてみる”ことは自分にとっても大きなプラスになるような気がしているし、案外こういうのスキかも…。
講座を全面的にサポートしていただきました感性工学科の清水・上條両先生はじめ研究室の学生の皆さんありがとうございました。「アートは工学(創意工夫)の産物である…」とのお言葉、頷けますね。11/24は上田駅前ビルパレオの2階会議室で、発表会、4階の上田情報ライブラリー内の市民サロンで展覧会を予定。なかなか面白いアートファイルができましたよ。

京都

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上京区西陣。町家ギャラリー四代目「伊助」。
今回は二人展と相成りました。一昨年イタリア・ルッカの三人展でもご一緒した、彫刻家・神林學氏とのコラボです。ギャラリー12周年企画ということで、テーマは「それぞれの十二」。2008,11/21(金)〜11/27(木)京都市上京区元誓願寺通り浄福寺西入革堂町447/TEL075-451-5303(京都駅より、市バス「千本今出川」6・8・10・46・50・201・206)。初日11/21は東寺「弘法市」も開催予定。

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温暖化によってコシヒカリの産地は近い将来北海道あたりになるやも…と危惧される昨今、標高九百米あたりのここ浅間山麓の田んぼでも今年は例年になく稲穂が重い。というわけで朝から義父一家に合流し稲刈り作業。メタボが気になる女性陣はハゼカケダイエットと称し脂肪を燃焼しつつ作業に励む。僕はもっぱら2段目担当。背が高いのでそれなりに役にはたったらしい。いずれ義弟とこの田を受け継いで米作りをしてみるのもいいかと秘かな気持ちもないではないが、”八十八”の手間って、やっぱたいへんなんだろな。でも田園風景は残したいからおいおいまじめに考えてみよう。

健康診断

毎年受けている健康診断で事前に書き込む問診票で気づくことあり。やけにメンタル関連の質問が多くなってやしないか。「仕事でストレスはありますか?」から始まり、ついには「生き甲斐はありますか?」まで…。もちろん“病は気から”。最近は心療内科に通う人も急増中であるわけだから、さもありなん。でもさ、いつしか指導してくれる保健婦のおネエさまがたはすでに皆自分より年下となり、こんなとことで「最近アイディアがでなくてサー、行き詰まってんのヨ制作…」なんてヤクザな職業のオッサンの人生相談聞かされたって困るっしょ。なので僕は彼女らの仕事のストレス軽減に寄与すべく、メンタル的にはノープロブレムなウソの回答を重ねておきました。おかげで早く終わってよかったよかった。

ホテイアオイ

ヒメダカのいる庭の大鉢に繁茂してるこの水草。標高の高い我が家では一夏に数株咲くか否か…という例年なのだが、今年は9月も後半に差し掛かろうというこの時期になってもなお、日々花を咲かせ続けている。熱帯原産種の季節外れの盛りは、その可憐さよりも、深刻なglobal warmingを連想させて少々憂鬱。
そういえば8月末の東京での個展の折、各地でゲリラ雨が出現し、会期中ずっとお世話になっていた目黒の彫刻家宅では、一晩中移動しない空爆のような雷の夜を初めて体験した。まったくどうなっているのやら…。

ゆこもり

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温泉に入りにいった訳ではない。が、向ったのは信州松本の奥座敷、千年の歴史を持つという浅間温泉…の更に奥。以前から一度伺いたかった手仕事扱い処「ゆこもり」。自分の個展にも何度か足を運んでもらっていたのにもかかわらず、ご挨拶ができていなかったのと、現在開催中の「栢野紀文展」に興味津々のため三才山を越えたというわけ。
温泉宿ではなかったそうだが、縁あって古くから書家文人が逗留したという、美ヶ原から続く傾斜地に建つ旧家はその風情もひとしお。土日だけの営業とのことだがオーナーのT氏が納得のいく企画を丁寧にあたためていく姿勢は好感が持てる。作家の茶碗にてT氏自らの手による抹茶をいただく。野郎畳の上で楽しげな器を眺めながら耳を澄ませば山からの水音。清水の街松本の水はこのあたりから運ばれているのだろうか…。

再開

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約1年半ぶりにblogを再開することになる。やっとその気になった。とりあえず近々の個展案内から。
「中村仁色絵陶展」
2008,9/18(木)〜30(火)
Art&Craft よしのや:〒381-0201 長野県小布施町609-1/tel:026-242-6606
http://www.ac-yoshinoya.com/

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08,8/19-30ギャラリーオカベ(東京・銀座)個展風景