Jin Nakamura log

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以前画家の友人たかはしびわ氏も出展(作品がエロ過ぎて一部展示室閉鎖という武勇伝を持つ)していた中之条ビエンナーレに。群馬県の山里の温泉郷広域に点在するエリアの内、時間に限りもあったので今回は中心部の伊勢崎町エリア・伊参エリア・沢渡温泉エリアの3ヶ所を巡る。幸い天候にも恵まれ秋深まる山里にその土地ごとに潜在する磁場力と共鳴しようとする作家たちの作品を、時に感心し、時にツッコミを入れ、また時に?マークでノーミソを満たしながら鑑賞したりするわけですが、こうして提供された芸術作品にどれだけの価値あるいは評価が伴われているかはひとまず置いといて、そうした試みにどれだけ“面白み”を感じられる感性と経験が鑑賞者に備わっているかどうかがこのアソビの満足度を左右してしまいますね。で、この“面白み”とはむか〜し古典で習った“をかし”とかあるいは日本料理などで言うところの“うまみ”とかそういった感覚に近いような気がしています。まあ芸事ですから襟を正して研鑽を積んで見えてくる世界もあるわけだろうけれど、ミソ汁のダシみたいに日常的に自然と体(舌)で覚えてしまう機微…だけどそれは世界に誇れるとても豊かな味だったりする…のようなものもあるわけで、アートもそんなミソ汁的日常になればよいな思ったりします。

*当日は200枚以上のアート的風景を撮影してきましたが、あまりに多すぎてどれをピックアップか迷ったあげく、そんなの公式サイトをみればわかることなので参加作家の作品とは無関係な僕の琴線に触れた中之条風景のみをアップすることにしました。ただし中に一点だけ今回の参加作家の作品がまぎれています。さてどれでしょう?

瀬戸

招き猫発祥の地と言われる瀬戸で16回目を迎える「来る福招き猫まつり」。以前日本橋丸善でもご紹介した「九谷ヌーヴォー招き猫」企画展での参加でした。実はこのイベント、10年ほど前に「セラミックアート展」という企画で参加していたのでした。一回目の企画展では横尾忠則氏も参加していて歴代参加作家の作品は新世紀工芸館に展示されています。17歳の頃に憧れた作家と同じ展示室に作品が並んでいるのでまことに光栄なことです。さて、お祭りの風景は写真のような感じ。ベルギー・イーペルの猫祭りなみに2足歩行のネコたちがニャーニャーいいながら街を闊歩してます。2日間で10万人くらいは来場してるんじゃないかな。とにかく見所満載なので次回は作家としてではなくお客さんとして訪れたいものです。*現地で知り合いになった作家の小澤康麿氏の仕事場にもお邪魔しましてヤキモノ産地の雰囲気も堪能した次第。

奉納

神楽坂「長月十五夜観月会」無事に会期納まりました。期間中参会いただいたみなさまには心より御礼申し上げます。またわざわざ足を運んでいただいたのにもかかわらず、作家の都合不在でお会いできなかった方々には大変申し訳なく思っております。最終日作家友人(に、させてもらってます)日本画家・生井巌氏尺八による観月会奉納演奏のもようを画像アップしまして納めのご報告とさせていただきます。ちなみに氏は画家でなかったら虚無僧になりかたかったそうです。病気治療(呼吸法)のため始めたとのことでしたが、なかなかの腕前でやはり和楽器というものはよいものです。ちなみに_2,ギャラリー前の赤城神社参道は秋祭りでしょうかご覧のような賑わいでこちらも威勢のよい神輿が奉納され最終日に華をそえられた感じで(勝手にそう思って…)うれしいかぎり。ちなみに_3,事情により急遽個展というかたちになりました「長月十五夜観月会」ですが、来年もこの会自体は恒例として開催作家が“友だちの輪”的に引き継がれることとなりました。ということで2012年秋は友人の彫刻家・神林學氏がやってくれるとも!!

月すむ空にあくがるる

今年の中秋の名月は六年ぶりに満月となったそうな。件の「長月十五夜観月会」開催中。祭壇はこんな感じ。団子はメレンゲ、御神酒は月兎の和製マッコリ+清酒「神楽坂」。四方神は九谷ヌーヴォーの招き猫で、ススキと吾亦紅は琉球泡盛久米仙の一升瓶に。いつしか升のお賽銭箱が勝手にととのえられ、さてさて善男善女何を月に願うのか…こころの果てを知るよしもがな。

*急遽開催となりましたオープニングパーティー、足を運んでいただいたみなさまありがとうございました。いつも素敵なお料理をOkumuraさんありがとう!

*recently reading:「伏」桜庭一樹/「復元・幻の大寺院〜新薬師寺の謎に挑む」NHK出版(いずれも図書館)「東京奇譚」村上春樹(再読)

美場テラソ9/3

まちとしょテラソにて隔月で開催してますアーティストワークショップ「美場テラソ」。今回はリトグラフのプロの摺り師・梅田明雄さんを迎えての2度目の講座「木版リトグラフ」〜平らな版画。版を彫るのでもなく引っ掻くのでもなく水と油の反発する性質を利用するこの方法では手描きのような版画を刷ることが可能。前回の木版リトをさらに発展させた講座〜。というわけで今回も楽しゅうございました!*次回11月5日(土)も同じリトグラフの講座。今回の講師がプロの摺り師の方だったのに対して次回は作家の近藤英樹さんにお願いします。また違った視点からのワークショップとなることでしょう。ご参加お待ちしております!

観月会

6月にオアゾ丸善で開催したマッチラベルアートとのコラボ展の抜粋展で予定していた展覧会でしたが、相方の燐票蒐集家・K氏体調不良により急遽僕の版画作品のみの個展というカタチになりました。作品に“月”をレイアウトされたものが多かったのと、たまたま時は9月中秋…ということでタイトルは「長月十五夜観月会」(「かんげつえ」と読みます)です。愛でたさや春の桜に秋の月…。初日9/8夕方からささやかなお月見会(opening party/月見団子はたぶんマシュマロ?)開きます。よろしかったらお月見方々お出かけください。

2011年9月8日(木)~9月17日(土)えすぱす ミラボオ  〒162-0825 東京都新宿区神楽坂6-36-1 神楽坂ビル2F TEL/FAX:03-6228-1884

*recently reading:「龍の柩・聖邪の顔編」高橋克彦(掃除してたら見つかったので再読)

mtg

定例境内アート会議で小布施へ。アート部門来年はインスタレーション等の展示を主体としたエリアと販売ブースを分けることになりそうです。以前からそうした要望はありはしましたが参加人数の増加と表現の多様化にともない数年前にまずはアート部門とクラフト部門を分け、さらに今回いってみれば表現エリアと販売エリアをさらに細分しようと言うわけです。というわけで本堂前の空間はかなりストイックな雰囲気になりそうですが、これも小布施流。やって考えようということです。*写真は会議前に寄った、境内アートにも参加してくれている『Biondy Chopper 作品展』(アートスペース FLAT FILE)ワークショップ風景。明日までです。

フライヤー2題

左がチチ。右が大学生の次男クン制作。

まず左、第2回信濃追分「ホンモノ市」(本とアートのお祭りです)の紹介から。10月9日(日)+10日(月・祝)軽井沢追分宿旧脇本陣油屋の庭とギャラリーにて今年も開催します。昨年きのこ祭りと近くだからという安易な理由で参加したら以外と楽しかったので今年から積極的に関わることにした次第。軽井沢追分地区は旧軽井沢や軽井沢駅南側のアウトレットショップエリアなど近年の急速な開発から全く無視されほっとかれた地域です。おかげでそうしたメジャーエリアが失ってしまった昔懐かしい大人な軽井沢の雰囲気が今なお残る最後の軽井沢といっても過言ではない…ような気もする…少し。ま、そういうわけでただ今出展者募集中です。詳細問合せは追分コロニー+募集要項ページへ。

で、問題の右。ようわからんがヤツが寝起きしている善光寺門前桜枝町アーティストインレジデンスにて行われる「哲学カフェ」なる告知。8月27日(土)15:00〜16:30参加費300円(たぶんお茶付)貧乏人無料とある。テーマは「政治」。なのでキャッチアイテムは三島由紀夫なのか…本人が三島など読んでいる姿は一度も見たこともないが。ま、それはいいとしてこの芸風は……。

下絵

大好きだったのになんとなく避けていたモノと、絵を描くことにちゃんと向き合ってみようかと思う。どこまでできるかわからないが…。秋にはなんとか1作発表できればと。下絵を何枚も書いていたらシャーペンダコができた。グリップの部分が金属だったのがいけなかったか。ゴム製のものを買ってこよう。*recently reading:「マイ仏教」みうらじゅん(新刊購入)/「草枕」夏目漱石(同居人購入)/「陰陽師・生成り姫+付喪神の巻」夢枕獏(再読)/「バカの壁」養老猛(古書購入百円也)/「ばんば憑き」宮部みゆき(図書館)/「現代語訳般若心経」玄侑宗久(再読)