Date: 4月 28th, 2014
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花腐し…

花びらを拾って歩いた、まるで少女のように。いや、そもそも少女は花びらを拾って集めたりするだろうか。これはオッサンの純情がさせる全く無意味な行為ではないか。

そうやって集めたのはコブシの花片。名ばかりの春の間に薄霜がなんどか降りたが、くりぃみぃな白を薄汚れた茶色のシミに染めながらもなんとか枝の先にしがみつき卯月の終わりにとうとう落ちた。

目の前に落ちていたわりと綺麗な1枚だけ拾うつもりだったのだが、横に目をやるとあちこちに散乱する花びらがなんだか急にいとおしくなって昨年の枯れ葉の中を歩き回り何枚も集めた。こうやって下だけを見ながら奥へ奥へと進み人は山に迷っていくのだろう…が、コブシの木は我が家の庭先にあるので僕はどこへも迷わない。

最初は出来るだけ状態のよいモノだけを集めるつもりだったが、そのうち薄茶に汚れたのもなんとなく美しく思いはじめて「このシミはよいかな…」などといろいろなものを拾い集めてみた。

さて自分なりの観点で美しいと思って集めてはみたが、これらの花びらはこの後どのようになるのだろう。もっとビビットな色であればやがて色が抜け落ちて脱色しそうだが、コブシの花はもともとそれほど主張の強い色ではない。ただ早春の山腹でまだ周りが枯れ木ばかりの中、いち早く大柄な白い花弁をつけるから、その時期には結構目立つ花木ではあるが。

白はしろのままであろうか。白が脱色するイメージはないが、茶色に変色していくのだろうか。考えてみたら花びらの行く末など考えてみたこともないので、そんなたぶん当たり前すぎるような結末を実は何も知らないことに気づいたりする。

「卯の花腐たし」という季語があるが、「腐たす」のはなにも卯の花だけではない。すべての美しい花は皆その役目を終えれば落花し腐る。

このウッキウキの季節になんでそんなモノに引っかかったのか我ながら不思議であるが、とりあえず写真に残し、この後は科学としたい。

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