Jin Nakamura log

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下地

[bodhisattva-如意]のパネル下地+背景色のシルクスクリーン工程に立ち会う(制作:モアブ・エディション)。背景に関しては筆あとのない均質な面をつくりたくて今回の依頼となった。6回ほど塗り重ねてもらってるが、パネルの木質感が思ったより白地の裏側に感じ取られ想像したような無機質感には至らなかったが、それはそれで面白みはあるので良しとする。無機質感への挑戦は次回への持ち越し課題となる。何事もアタマで考えてるようには進まないものだ。

現場

立冬が過ぎ、3日前に降ったという雪は残っていたものの標高1500Mを越える奥志賀もこの季節にしては暖かく少々拍子抜けした感はあったが雪道の運転しなくてすんだのは助かった。それぞれの作家が概ね1週間の制作期間をとっているが、僕らのチームNAKAMURAKE/ナカムラジン+HAL+MOABE EDITIONは“段取り9割り”の制作コンセプトのもと、入山から2日間で仕事の95%を終わらせ19日午後8時前にはホテルの風呂をいただいて一旦下山する。もっとも実際にその9割りの段取りのほとんどはMOABEの水上氏が組んだものであったが…。下界(といっても僕の住んでるところもそんなに標高の差はない)で別の仕事を進めた後、僕は明日にでも残りの5%(案外ここが大事)を仕上げるために再び高速と山道を1.5時間車でとばして再入山する。先ほどベースキャンプに残る女性作家の一派から彼女らの美容と健康を守るため、途中プレーンヨーグルトを購入してくるようにとの重要なミッションがケータイメールに入る。さて制作現場の詳細はまたさらに報告するが以下さわりをご紹介。

silkscreen

「観月紀」「海幸講」2点のデジタルプリント作品最終工程、シルクスクリーンによる透明インクのコーティング作業。MOAB EDITIONにて。機械刷りのプリント工程を初めて見学。いつも思うことだが、やはり職人の手さばきは小気味がよい。