初春の句
- By jin
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- On 20 3月 | '2013
「清濁を合わせて森の水ぬるむ」
三寒四温もほどほどにしてよ〜てな春ですね。その繰り返し訪れる「温」の気配を最初に感じた日の句です。冬の寒気に閉ざされていると「匂い」というものを忘れそうになります。-10℃くらいが普通の最高気温の頃、一気に+10℃まで上がった日がありました。我が家の周囲の森(規模的には林かなあ)から久しぶりの「水」の匂い。昨年の秋あたりからそれこそいろんなモノを溜め込んで、解け合って混ざり合って…でもそれは都会の雑踏で感じるような腐臭ではなく。複雑なんだけど、けしていやな匂いじゃない。「あ〜コレコレ…森の匂いってこんなだったよな…」って思い出す。正しく朽ちていくものはイイ匂いがするんじゃないかしら。
「きらきらの靴底重し春の土」
春の土ってこんな感じでしょ。今年はだいぶ雪が残っていたので何度もいわゆる農道を外れてレタス畑の中をズンズン歩かせてもらっちゃいました。その雪が融けると、もこもこにひび割れた畑の土が顔をだし、さらに温かくなると湿り気のある柔らかな土にもどります。足下はすでに長靴とかブーツではなく軽やかなんだけど、もうその土では軌道を逸して畑の中は進めないのです。
「外泊の春の夜ぬるし茶パツ猫」
小丸ちゃんの先代のミーちゃん(ウチでは代々たいがいのネコはとりあえずこんな名前)のことです。もともと外ネコだったので家外、出入り自由の茶トラちゃん(だから茶パツ猫)。朝帰り、2Fのベランダから僕の枕元のサッシをガリガリ。ガリガリすればちゃんと開けてもらえる思ってるところが憎たらしい(ちゃんと開けるんだけどさ…眠いのに)。ちなみに6ヶ月で発情期に入った早熟コマさんはそろそろ避妊手術のため病院お泊まりにいきます。