文体
- By jin
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- On 28 6月 | '2010
文字を追うスピードが速くなった…というのは思い違いであったようだ。図書館にいくつかの本をリクエストしている間、また未読の本を探していて見つけた恩田陸・著「ねじの回転」がなかなかすすまない。確か2〜3年前に装丁が気になって購入したてそのままにしてたヤツ。「二・二六事件」を題材にした歴史SF小説なので、大好きな伝奇モノに近いのだが近代史はイマイチなのね。同テーマ題材だが宮部みゆき・著「蒲生邸事件」はわりとすんなり読めた記憶があるのだが…。陸氏はプロットが少々複雑なのかも。加えて同事件を忠実に再現(再生)していく構成になっているので途中々に史実として組み込まれる昭和初期特有(漢字+片仮名)の文語体がどうもなじめない。「ワレ…ニ達し…セリ」とか「諸子ノ…ハ国体顕現ノ…ニ認ム」とか。こうした戦時中の「ウチテシヤマム」的な軍隊調文体は歯切れはいいのだが、どうも美しくないような。ま、もうちょっと頑張ってみるけど。それよりこの物件は早めに済ませて実は森見登美彦氏の新刊「ペンギン・ハイウェイ」にいきたいのです。ペンギン画家のびわ氏はこの新刊ご存知だろうか…。