負荷
- By jin
- In art exhibition
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- On 16 2月 | '2018
柔道家・一条直也なら鉄下駄を、星飛雄馬なら大リーグボール養成ギブスを、悟空が修行するなら10倍重力の界王星で。少年漫画の世界ではいつの時代でもアスリートはありえないような負荷をかけてこそ成長するもの。
僕もアスリートではないけれど仕事中は右手に面相筆を持ち、左手でメス猫の攻撃をかわしながら画業に励む。ちょっとでも気を抜くと集中して運筆している右手の筆先に彼女は的確なフックをくりだしてくるので上手に牽制しながら筆をすすめる。
きっとこれを繰り返していると、猫の乗っていない画布上で僕はいつか神妙の域に達する絵を描けるのでないだろうか…。それにしても伊勢海老に興味津々の小丸(メス猫)。すでに猫をしてホンモノのエビと見紛うばかりの画力に達したか、否エビはそもそも猫にとって有害と聞くからやはり興味は別なところにあるか。
小丸の「しごとばにいれてくれよぅ〜」オーラにまけてついつい扉を開けてしまう僕はしばらくはこの負荷画法を続け、いずれ絵の究極奥義に近づこうと思ふ。
*制作中の作品は目黒雅叙園「猫都の国宝展」at百段階段(3/28〜5/13)出展予定作品・猫派三宝のうち「珍宝・開運縁起物圖」