棘
- By jin
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- On 14 10月 | '2013
2週間ほど放っておいた指にささっていた棘を抜いた。もちろんわざとではない、何度か取ろうとしたが抜けなかったのだ。小さなモノであってもカラダの中に異物が入っている、しかも日常よく見えてしまうような場所に…という状態はあまり気持ちのよいものではないが、あの手この手を尽くしても取れないのだから仕方なし、とあきらめてこの件については「なかったこと」にして一旦忘れた。幸いカラダは痛みには徐々に慣れるし、そんなモノでのっぴきならない事態になるとも思えないから放っておいた。が、その後も人差し指の第一関節あたりにとどまる小さな黒い点はときたまその存在をささやかにアピールし続ける。しかしそれはすでにかさぶたのようなもので、もしかしたらすでに取れてるかもとも思おうとしたが、ナニかがそこに触れればささやかな痛みは感じるし、何よりその周辺が赤く膨らんできて確実に異物がソコにあることを主張し始めたので、結局「なかったこと」を撤回し「ありつづけている」ことを素直に認め、ある風呂上がりの晩、僕はふやけた指に剣先のついたようなピンセットを強引にねじ込んでブツを引きずり出した。2mmほどの小さな棘が取れた。
2週間共存した小さなブツをテッシュの上においてしばし感慨深く眺めつつ、ココロにもこういうのってあるかもなーなんてふと…さ…。