Date: 12月 5th, 2012
Cate: art, book
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復原国宝仏画

昭和44年、限定3000部で発刊されている。著者は宮原柳僊氏。実は先日の神保町古書市、僕はこの画集に出会うためにそこにいたような…。外箱・化粧箱・桐箱の三重構造装丁でホントだったら開けてみんのとってもめんどくさそうな本だったのだが、なんか気になったのね。

表題に“復原”とある通り古い仏画ではない。日本画家の宮原氏…その時まで僕はこの作家と仕事について全く知らなかった…が主にその時点で国宝に指定されている各地の仏画を驚くほど丁寧に復原描画しているのだが、うまく言えないけどとにかくこれがスッゲーのだ!(ガキんちょみたいな表現…)。なんだろね、古いものの枯れた有無を言わせぬ威圧感(歴史だからさ!っていうような)でもなく、かといって新しいもののあざとさでもなく…。もちろん復原だから当時の様式というか形象はちゃんと感じつつ、それでいてライヴ感がある。博物館行きじゃなくて“今”使えるのよ。原画にはおそらくとても忠実で、妙な解釈というかこの手の絵にありがちないらん幻想はなし。だけどちゃんといやらしくなくどこか彼らしい。たぶんこの作家、とっても気持ちがニュートラルな人だったんだろな…それを尋常じゃない技術が支えてる。生きていらっしゃったら弟子入りしたかったな…独学大好きだけどなんかはじめてそう思う。

で、そのとき僕はこの本に当然入札したんだけど落札できなかたのです。こんなジャンルにひっかかるの自分だけだと思ってたら、さすが現場はプロの巣窟。ちゃんとライバルがいて僅差で負けちゃいまして、で当然すげーショックで…でもこうして今僕の仕事場にソレはあるのです…ヘヘ。なんか思わずほお擦りしちゃいそ(しちゃったけど)。というわけで現在ぼくのケータイの待ち受けは宮原氏の大日如来さんです。

あー、こんな絵描きてぇー!…百年かかりそ。

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